October 15, 2024
秋の銘作紹介 vol.３Le minor×William MorrisのRegullar Collar L/S Shirt “Daisy” (B.A.T別注)
今日も暑かったですねぇ。それもあって連休明けの今日はお取り置きの引き取り以外はほぼお客様がいらっしゃらず、１日店頭整理をしつつまったり過ごしておりました。一時的に移動して店頭を空けたは良いのですが、本来あるべきストックの位置にしっかりと入れておかないと半年後に非常に苦労するというのを嫌と言う程味わってきているので、今年はそんな過ちは犯さんぞ、としっかり所定の位置にまとめるべく丁寧に整理しております。手っ取り早いのは空いた箱にどんどん詰めてっちゃうのが早いんですが、それやると後から何がどこにあるのやらウンウン言いながら探し回る羽目になりますので。
でもそういう作業って時間がかかる割に今一つ達成感がなく、こんだけやったのにこんだけしか進んどらんのかい！と逆にモチベーションを下げられてしまうレベル。でもきっと来春夏の開始時に楽が出来るはず、と己に言い聞かせて今日明日は出すよりもキチンと仕舞う事に専念しようと思います。
さて本日のアイテム紹介、昨年一切紹介していなかったのが意外ですが、夏は半袖、冬は長袖で提案し続けてきたのに一昨年でライセンス権が切れたルミノアに別注してきたシャツ、１年経った今も後継で何かしらかのアクションが取れずにおりまして、結果ここ１年これはという総柄のシャツを取れずにおります。そして別注で作っているので入荷当初はそこそこに在庫はあったものの、そろそろ在庫が危うくなってきております。基本的にウィリアム・モリスの手がけたテキスタイルをセレクトしていますが、リバティ社の物は継続展開しておらずそのシーズンのスペシャル配色の物が多く、復刻生地もメジャー色以外は継続されていなかったりで再現性がないものばかり。このクオリティを維持するとなると、そこそこ出来が良くても安易に現代テキスタイルでシャツを作れば良いってものでもなく、未だ模索中、といった感じでして、となると在庫が減ってきている事もあって紹介しておかねば、という事に。
リバティのタナローンも良いんですけどどうしてもあの生地の厚さは春夏素材というイメージが否めず。それで秋冬にはどうしたものかと思っていたらリバティからタナローンではなくコーデュロイの提案があったのですが、こちらが正規に生地を反で買うのではなく、リバティジャパン社に残った試験反やサンプル反を取る事で小ロット生産を可能にしている為、コーデュロイはタナローン程多く流通していないので、なかなかこれだというのが取れず。そこでリバティ社ではなくウィリアム・モリスのオリジナルのテキスタイルをそのまま復刻して、プリントする生地を若干厚さのあるシーチングにしているシリーズを使わせて貰ったのが、この最後の最後に作った一連のシリーズです。
中でもこのデイジーはモリスの生地の中でも初期作品であり、1864年に発表されたもの。モリスの完全なオリジナルではなく、大英博物館に収蔵されている中世の彩色写本の挿絵を研究し、そこから起こした絵を配置して連続柄にしたテキスタイルです。モリス本人がとても気に入っていて、アトリエ兼制作会社であるモリス商会のタイルがこの柄で焼かれた物だったそうな。
しかもこれ、他の同柄の生地に対して最初に作成された当時の物が現在はこんな風になっているという古色の趣を再現する為、通常は白地に色を乗せてプリントしていくのですが、これは先に生地を下染めしてセピアな色調になる様調整して作られた生地でして、テキスタイルそのものの出来とは別に個人的にその古色の雰囲気がとても気に入ってセレクトしております。結果的に秋らしい雰囲気が漂う素敵なシャツに仕上がっておりまして、流石は19世紀のアーツアンドクラフツ運動の趣旨を今に伝える柄にして15世紀以前の作風をベースにした物が未だに高く評価されて残っているだけの事はあるな、と納得させられるテキスタイルですよね。
サイズは３(Ｍ)と４(Ｌ)の２サイズ展開、価格は17,600円(税込)です。これと近々紹介するであろうオリジナルのイチゴ泥棒柄の物はどちらもかなり数を減らしておりまして、サイズによってはラス１になっている物もありますので、早めに押さえておく事をオススメします。生地のウェイト的にもこれからの時期に羽織物代わりに使ってよし、勿論シャツとしてそのまま使って良しな秀作ですので、ぜひチェックしてみて下さいませ。
明日は昨日紹介したカネルと同じこの秋冬の限定色である無地の長袖Ｔシャツを２色まとめて紹介させて頂きます、２色並べてこそ活きるセレクトというか、なかなか訪れを実感出来ない秋を服で表現出来るセレクトですのでお楽しみに。
人気ブログランキング
Comments
No comments yet
DISALLOWED (TrackBack)
