May 12, 2024
春の銘作紹介 vol.42 L.B.M.1911のBonding Linen Knit Field Jacket
予報通り何とか天気は保ちまして、都内や横浜に出かけていた方が帰りに立ち寄って下さって、雨が降らずに良かったとおっしゃってました。そしてこのところ注目を浴びているアイテムが実は鞄。米国製のコーデュラナイロンメインのビジネストートと２ウェイショルダー。これ未紹介だったんですけど減っていて今日いらした方もリュックになるカメラマンバッグ兼用ショルダーバッグを気にしていました。最近ビジネスで大きなカバンを持って通勤している人、少なくなりましたがそれでもモバイル１つ入れば後は財布とちょこちょこだけというのではなく、営業資料やそれ以外にも契約用書類何かを色々と入れていくので、全部抜いたらオーバーナイターぐらいのサイズの鞄、という方、未だに多いと思います。しかも結構買い替え時期になっている方多いんですよねぇ。それもあって完全防水仕様のシュトゥッテルヘイムのリュックを含め、ビジネスで使用するバッグ、要チェックです。近々そのビジネストートも紹介しますね。
で、本日の紹介は昨日予告したL.B.Mのサファリジャケット。これデザイン的にも生地的にも春夏の本格的な作りのジャケットとして一押しレベルにあるのですが、コストが上がり過ぎてこの手の手の込んだ生地が現在では使えなくなっているという事もあり、今日の紹介とさせて頂きます。
極当たり前のベーシックな３パッチポケットのテーラードジャケットを生地を乗せ替えて色々と提案するのをメインにしているL.B.M。でもそれってラルディーニでもタリアトーレでもそれよりも高い同じイタリアのクロージングブランドでも着心地にそこまで差が出ません。いや出たら困るというか、定番のパターンメイキングに問題がある様なところが世界的に流通しているクロージングブランドにはなれませんので。ただそれだと何処のを取っても同じで好みの生地があるかどうかとかその程度の差でしかありません。
だったらそれはB.A.T的には直接取引で価格の上昇を抑えられるロイヤルロウから取れば良い、という事になり。それなら他のクロージングブランドを取るのであれば、そのブランドにしかないデザインや生地の組み合わせの物を取らないと意味がありませんよね。このジャケットはまさにそれ、このサファリジャケット型のフィールドジャケットはクロージングパターンをこれでもかと充て込んでいて、やるならこれでしょ、というモデルなんですが現在モールスキンとかリネンのツイルのみの展開になってしまい、しかも価格がとても上昇していて今シーズンリネン生地の物をやろうとしたら価格が15万になってしまってまして、こりゃダメだな、と断念しました。やはり生地にも一捻り欲しいというか、他にはない超絶技巧で作られた生地、とか何かしらかのポイントが欲しいところでして、こちらのジャケットに使われている生地は他にはないスペシャルなトライアルなのです。
麻100％で編まれたレース編みの様なパターンの編みのニット生地。そのままだとスカスカな為に大きく伸縮し、麻自体が伸縮しない為編み地の伸び縮みでの伸縮なので形状が崩れてしまいます。ザックリ編んだニットのカーディガンやジャケットの様な物のほとんどがこの問題を抱えており、カーディガンならまだ良いのですがテーラードジャケット型ですととてもじゃないですがちゃんとこれはジャケットです、と言って使えるレベルにありません。ところがこの生地はそのレース編みの様な模様編みのニット地を非常に薄いポリエステルのシフォン生地に貼り付ける事で、ニットの編み地の通気性や表情はそのままに布帛として形状を保つ事が出来る様にしております。これによりニット生地の引っかかってそこの糸が伸びてしまったりという問題も起こらず、またニットの色目を邪魔しない色のポリエステル生地に貼り付ける事でニットのジャケットの内側に薄手の布帛のジャケットを着ているかの様な表情になっております。これ結局２種類の生地を作ってそれを貼り合わせているので生地値は倍になりますし、加工賃もかかります。それを考えるととてもリーズナブルな設定なんです、このジャケットを発注した時点では。
当然元々定番展開されていたリネンのツイルよりこちらの生地の方が高かったのですが、それでも82,500円(税込)ですからだったらこちらにした方が良いな、という事でこちらにしました。現在グリーンの方は46と48の２サイズ各１着残っておりますが、ダークタンの方は46を１着残すのみです。夏でも涼しく、それでいて単なるニット生地ではない布帛の張りとニットの抜けの良さを併せ持つこのジャケット、是非チェックしてみて下さいませ。
明日はそんな訳で１日雨みたいですけど月曜日から憂鬱ではありますが頑張って出勤なさって下さい。アイテム紹介ですが、今日紹介したジャケットともコーディネート可能ですが、１枚で様になる春夏らしく快適な着用を約束するシャツの紹介を予定しております、お楽しみに。
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