December 26, 2017

冬の新作紹介 vol.20 ROYAL ROWのWool/Cashmere Long “BRIXTON”


ガツンと届いて大きな段ボールが3つ+小さいのが1つ。梱包解いて納品書と発注書と照らし合わせてチェックして、細部をチェックしているうちにあっという間に午前中が過ぎ。午後から昨日のブログで納品があると判っていたお客様がいらっしゃって色々と見ていかれたので、なかなかブログを書けずにいましたが、やはり秋冬の目玉アウターの1つでもあるロイヤルロウのチェスターコートを今日は紹介しておこうと。

いや納品されてみたら色々あったんですけどね、これが。スーツにもコートにも。スーツについてはまたスーツの紹介の際に書く事になりますが、ボツだと言われて生地もモデルも変更したのですが、結論を書くとモデルは変更になりましたが生地は私の認識と違っておりまして。変更する生地に対して既に発注が確定している生地(これが先日書いたヤツですね)ではなく出来れば元の発注に近い生地が良いと他ではやっていない別生地を第一希望にしておいたのですが、なんとそちらで上がってまいりました。それについて何の情報もよこしていなかったので、まさかこうなるとは・・・という事に。

そして届いてから、今日紹介するチェスターコートも最初の発注通りじゃなかった、と梱包解いて物を見て思い出しました。いやここ紆余曲折するからどうしても認識がね(汗)

チャコールグレーのコートが通っていたと思い込んでいましたが、そう、今シーズンは全ボツくらったんです、発注したの。同じ生地ではあるのですが、まさかのチャコールグレーがボツ。ネイビーは一昨年昨年と続けているし、さてどうしよう、という事に。それで生きている色で近いものは?というのを見たらこのグレーは生きている、という事で。元々キャメルやブラウンはやるつもりが無かったんです、チェスターでは。というのも今回は今迄展開していた定番のブリクストンに対して丈を10cm伸ばしたロングタイプが提案されていて、どちらかというとポケットの仕様と相まって軽快にカジュアル感の出る丈のチェスターだったのが、オンで着て実に格好良くエレガントに、それでいてカジュアルでも着回せる、というドレス寄りの汎用性を謳える物になっていたのです。

で、素材が今回はカシミア20%の生地だったので、何故チャコールを希望したかといいますとテーマに沿っているというのも然る事ながら、その生地感を活かす為、というのもあってだったんですね。というのも生地を織ってから染めている色が殆どで、その場合肌触りは変わらないのですが全てキャメルならキャメル、ブラウンならブラウン、という風になってしまっていたのです。それに対して、白毛を飛ばしてメランジを入れた表情にしているのがグレー系の2色でして、今回のグレーと元々発注したチャコールの2色でした。そこから汎用性の高さを買ってチャコールグレーを発注していたのですが、こんなド定番色がまさかのボツ。黒はあったけど真っ黒だったので私としては論外でしたし、それでこちらのグレーにした、という事でした。

とはいえ、シンプルながら今迄になく凝った作りになっておりまして、生地が目の詰まってそれでいて軽くて柔らかな質感なのを活かし、敢えて裏地は極力減らし、パイピングをこのグレーの場合は全てバーガンディで施しています。そしてラペル周りのみならず、背中心にもAMFステッチを入れてハンドクラフト感を出しているのですが、それがこのふわっとした上質な生地ととても相性が良いのです。更にラペルはピークドラペルにしていてフォーマルな着用にも対応。肩周りにも極力芯を入れずに芯は肩の前、肩山から鎖骨の下ぐらい迄しか使わず、パターンとアイロンワークだけで肩の形を作っています。それ故にカッチリしたスーツの上に着ても肩パッドや芯が重なって重厚且つ仰々しいコートスタイルにはなりません。結果としてこれはカジュアルで使っても親和性が高いというメリットを生んでいますが、それはあくまで副産物、スーツの上に着て身動き出来ない程の重ね着をしている感を出さないすっきりとしてラグジュアリーなコートというのを提案しています。

実際この写真、スーツのジャケットを中に仕込んで、その中にニットベストを着せて撮っていますが、とてもそんなに入っている様には見えますまい。ここ迄すっきりした見た目の、それでいてれっきとしたコートとしてのサイズ感でのチェスターコート、他であまり見る事の無い物です。しかもイタリア製でこのグレードの生地を使ってこんなに着易く使い易い仕様のチェスターコートが100,000円(税抜)という設定はコスパの面でも他を圧倒します。これでボツが出ず納期もバッチリというのならどれほど素敵か、と思いますがそれが出来ない辺りが元々このブランドを世に出した某大手セレクトショップチェーンのスーツ部門のトップの方も匙を投げる結果になってしまっていると言えます。

とはいえ。上がってきさえすれば、やはりとても素敵ですよね。このコート、惚れ惚れしてしまいます。ちなみにコートに関しては毎シーズンそうしていますが、通常展開している46・48の2サイズではなく、そのサイズのジャケットを着ている方がコートとして着用して問題なく着られる様に48・50の2サイズで展開しております。なのでスーツの上に着ても押しの利くコートを同クラスのイタリアのサルトと比べたら半額近い価格で提案しています、なんとか間に合ったので是非お試し下さいませ。

明日は本日届いたハインリッヒ・ディンケラッカーの恐らく当面発注しないであろうコードヴァンモデル、コードヴァンでノルウィージャン製法のダブルモンクを紹介する予定です、お楽しみに。
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Posted by mercier at 20:15:00 | from category: Main | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks
Comments

koichi0217:

ロイヤルロウのスーツの方はお値段どんな感じでしょうか?
(December 30, 2017 08:34:51)

mercier:

スーツ、来年の紹介になっちゃいました。
今日の紹介、ジャケットかスーツ、どちらにしようか悩んだのですが、やはり生地感からしてジャケットに。

スーツは今回ロロピアーナのムービングをチョイスしていまして(最初に選んだのはストームシステムだったのですが)、それなりなお値段に。でお値段ですが・・・本来ブログでスーツを紹介する時に書くべきなので。というかあまり書いてしまうとその際に書く内容が目減りしてしまうので。

生地を変更せざるを得なかった事情を考慮してディスカウントを頂いたのとその他諸々で本来15万オーバーだった物を結構頑張って落としている、とだけお知らせしておきますねw
(December 30, 2017 20:13:36)

ロマン:

この手のコートですと、腰ポケットは通常のクロスポケットの方が合うのではないでしょうか?
(January 01, 2018 13:24:17)

mercier:

クロスポケットというか・・・通常はフラップで両玉縁のスラントポケットですよね、チェスターコートのポケット。
それに対してこれは箱ポケですけどハンドウォーマーに使うならこちらの方が実用的ですし、物も出し入れし易いので。エレガントというよりもスマートなデザインにしている、という事で。
(January 03, 2018 13:01:22)
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