May 20, 2018

春の銘作紹介 vol.10 GUNG HOのBACK SATEEN SLIM BAKER PANTS


なんですかねぇ、晴れていて最高気温で20℃にしかならないって。今日いらしたお客様も電話でご連絡頂いたお客様も、昨日は想定外に寒かった!という話をされていかれました。

なのであまりに涼しいアイテムの紹介は厳しいよなぁ、という事で。さてどうしてくれようか、と思っていたら偶々これまたお客様からガンホーって現状どうなってんの?というお問い合わせがありまして。何やら雑誌BEGINでパンツ特集やっていたので見てみたらそこにガンホーの45周年記念がどうのというのがあったからだそうで。それでもう大分経ったし現在に至る経緯を含めて私が書いたところで、関係各所に迷惑はかからんだろう、という事で本日の銘作紹介はガンホーのスリムベイカーパンツにする事にしました。

まず。これは現行の日本で流通している、そのBEGINに掲載している会社のラインナップのベイカーパンツとは全く別物である、という事を書いておきます。4年程前に遡りますが、米国のガンホーの輸入をしていた商社にライセンス契約でガンホーを展開しないか、という話があり、米国の普及はしているけど良くも悪くもチープでリアルワークな生地のガンホーと差別化を図って、岡山生地で岡山生産のベイカーパンツを中心としたラインナップを展開する事に。その際同じ様なシルエットの物をそのままやっても仕方が無いという事で、プロダクトにしっかりとバックボーンを持たせる為もあって現在リゾルトを、かつてはドゥニームを立ち上げた林氏にシルエットの監修を依頼して、リゾルトのスリムシルエットのジーンズに近いシルエットのベイカーパンツを定番として作りました。媒体への露出や大手セレクトショップチェーンや大手ブランドチェーンとコラボしたり別注企画を出したりと、マメに営業による拡大を続け、2年目に入りさてこの広告経費を回収に入るか、という評価になった時に問題が起こりました。最初という事もあり2年契約でライセンス契約をしていたら、ライセンスホルダーが契約を継続せず、現在ガンホーを展開している会社にライセンス契約を移してしまったのです。

そのままライセンス契約を更新して今迄の経費を取り戻すべく本格展開をする事を前提に、翌シーズンの展示会もやってしまっていたのですが、その分の納品もストップし、どの様な経緯でそんな横取りが起こったのかを窺い知る事は出来ませんが、何らかの大人の事情というか条件提示があっての事なんでしょうね、それは。それにより現在ガンホーを展開している会社にライセンス権は移りましたが、当然企画や展開してきた物については継続される事はなく、現行のライセンス展開をしている会社は国内での生産背景がない為、全て中国製になっております。別に中国製だから悪いと言う事はありませんが、長期的な回収を前提に純国産にして定評のある企画者の監修を経ていてもリーズナブルな価格で出されていた定番モデルのスリムなベイカーパンツと比べ、価格で上回っているのに中国製でシルエットも美シルエットと謳っていますが単にストレートな米国の物と大差ない、何処が違うんだか微妙な物なので、私としてはだったらまだ米国で展開されている物の方がマシだろう、という判断をしております。

まぁね、雑誌は掲載料貰ってなんぼですから、そこにそんな背景は関係ないでしょうし、以前のところからも広告費を貰ってガンガン載せていましたし、今もそりゃ貰うもん貰えば同じ事になるでしょうけど、読んでいる読者にはそんな事判らないのでそれだけ見ると4年程前からライセンス展開が始まって今に至る、という風にしか認識しませんわな。

それでその経緯を一部話した事のあるお客様が、BEGINに何か載ってるんだけど、今どうなってんの?という問合せをしていらした、という事なんですけど、だったらこりゃその生地も縫製も純日本製にして12,000円(税抜)で、しかもシルエットの監修はリゾルトの林氏がやった物が若干残っているのだから今日はその紹介しておこうか、と思い立った訳です。

比べてみれば一目瞭然、このパンツの美しさは2倍3倍な価格のザンス等のインポートのスラックスを買われているお客様もそのシルエットの美しさにお買上げな上にそこそこなローテーションで使っていらっしゃる事からも折り紙付きです。リラックスシルエットにトレンドは移行しつつあるので、単なるストレートでも美シルエットだとか書けばそれに乗ってくれる消費者は多いんでしょうけど、それ単にヴィンテージレプリカなアメカジブランドによくあるクラシカルなストレートシルエットに過ぎません。

それはそれとして、やはりワークテイストを損なわない絶妙なスッキリシルエット、というのは普遍的な完成度だと私は思っております。現状どちらの色も32・34サイズは僅かですけど残っていますので、リーズナブルにこれからの季節履ける良い感じなパンツを、と思っていた方は是非一度足を通してみる事をお奨め致します。

生き馬の目を抜く、という言葉がありますが、私としてはその失われたコンセプトに対する鎮魂の意を込めて経緯を書いたのであって、違法な事をやっているのではなくそれぞれの思惑があって現在に至るシビアなビジネス上の事ですから、それぞれにお人好しとか節操無しとか狡猾だとか、言葉にしたら+イメージじゃないファクターがそれぞれにあっての事です。なので良い悪いじゃないんですけどエンドユーザーにとっては私はこのベイカーパンツの企画が現在も継続されている事の方が良かったんじゃないかなぁ、という気持ちは拭いきれません。なので是非まだ持っていない方は試してみて頂きたいですね。
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