March 05, 2018

梅春の新作紹介 vol.9 ZDAのCanvas Climber Lo


雨が降ってこの気温とは・・・しかしいくら暖かくても結構風が強く複数回豪雨予報が流れてくるという状況下ではそうそうお客様もいらっしゃらないだろうな、と思っていたのですが、ここ数日の新作紹介、なかなかにアクセススも高いだけあって、ラバケッタグラッサのベルトとザチノリバイブドのパンツ、どちらも本日数を減らしております。これからの時期に丁度良いマウンテンパーカやそれに準ずるアウターも動いていて、フォーティスのSASスモックやウィズロムのコーチジャケットタイプのブルゾン等が動いていて、SASスモックはスウェーデンカモの物が本日完売しております。

とはいえ水・木はまた最低気温は0℃前後、最高気温も一桁になる様ですから。まだまだ完全な春物にしてしまいましょう、とは言えません。まだスプリングコートの紹介は早いんですよねぇ。そんな中でベルト・パンツときたら次はこれでしょ、という事で昨日予告していた通り本日はスニーカーの紹介です。

1950年代から80年代にかけて東西冷戦下の旧東側の国だったチェコスロバキアの小さな街、パルチザンスケで生産されていたシューズブランド、ZDA。80年代後半の東ヨーロッパの民主化に伴い共産国であるチェコスロバキアは崩壊。それどころかチェコとスロバキアに分裂しました。パルチザンスケはスロバキア側の街ですが、このブランドの工場に当時のソールや型、そして製造していた機械が現存していたので素材をアップグレードして旧東側ならではなモデルをピックアップして復刻したのが現在のZDAです。

旧東側、先進性と技術の進歩においては劣るものの、レトロな技術だけれどそれを堅実に積み重ね工夫で対応する、というのは特徴的でした。社会体制としての旧東側は崩壊しましたが、古き良き人の手による製造工程を今に伝える、という点においては西側諸国の方が先進的な技術の普及によりより失われてしまっております。一部のヴィンテージレプリカジーンズの様にそのレトロさにスポットを当ててより掘り下げている物もありますが、そんな物は極一部でヨーロッパに置いてバルカナイズド製法でスニーカーを作れる工場はもう殆ど残っていません。欧州本土においてはこのスロバキアの小さな街が残された数少ない製造拠点であり、ノベスタの様にコムデギャルソンが自社で日本法人を作った事で名前の知れたメーカーもこの街で作られております。ソールの縁巻のパターンはほぼ同じですw

さて、そしてこのクライマーというモデル、イヤイヤちょっと待って、これ何処がクライマーなんだ??というデザインですよね。米国で1920年代にはデザインが確立されていたスニーカーの元祖、コンバースのオールスター的なデザイン。バルカナイズド製法で作られるスニーカーのマスターピース的な物ですが、これって元々バスケットボールシューズだったんじゃ(汗)

レザーの登山靴は東西を問わず軍靴同様普通に存在していましたし、なんじゃこりゃ、と思ったら旧東側諸国のスポーツ選手も愛用していたという事で、そう、これトレイルランニング、競技登山で使われていたモデルの様なのです。ランニングシューズをベースに開発・発展したトレラン用のスニーカーに対し、旧東側ではそういった軽量モデルを開発するとなると製造工程の違う工場ラインを新設しなければならず、西側では先端競技用としてはレトロな製法になってしまっていたバルカナイズド製法で作られる、これ又レトロなデザインのスニーカーに、バルカナイズド製法で作った後に自社でクライマーソールと位置づけたグリップ力の強いソールを重ねて装着する事で軽量な登山靴として使われていた様です。

ソールや型、製造機械等は当時の物をそのままに、素材は現代の良質な物を使用していますが、これで山に登るのは想定しておらず、この背景を持つレトロスニーカーとしてタウンユースへの提案としてリリースされております。

しかしヨーロッパで今尚作られていて、他のメーカーでは自社工場じゃない事もあってキャンバスでも2万前後で出されているこのタイプのスニーカーを、クライマーソールを加えて11,000円(税抜)というのはなかなかに説得力のある価格じゃないでしょうか。色もベーシックにブラック/ホワイトとホワイト/ブラックの2色展開。春夏なのでハイカットは取らず、ローカットのみにしております。ベタベタな定番スニーカーも良いですが、ある意味振り切ったというか時代に咲いた徒花的な立ち位置のレトロスニーカー、いい味出していると思います。サイズは39・40・41・42の4サイズ展開です。お勧めです。
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