January 11, 2018

冬の銘作紹介 vol.3 A(LeFRUDE)EのCotton/Wool Corduroy Cropped Pant


今日は久々にお店はお休みの木曜日。昨年12月後半から先週迄木曜休みは取らずにきたので漸く取る事に。久々に生地を見に行きつつ都内のセール状況等をリサーチしてきました。とはいえまぁそんな感じなのでかなりのんびり過ごせて展示会廻りに追われる定休日よりも疲れない一日でした。

いやぁ、結構発表された時に問い合せがあったり店頭でお客様とその話題になったのでご存知の方が多いと思っていたら、意外と知らなかった方が多かった様で、アレフルードがこの春夏からラブレス・ギルドプライムの専属ブランドになる、という事についてメール等で問い合せが複数ありました。まぁ事情については書いた通りなのですが、それでここにきて今迄見ていても手を出していなかった方も残っているアイテムの争奪戦に加わってきそうな感じでして、予断を許しません。

そんな中で連チャンでアレフルードのアイテムについて紹介するのはどうかと思いますが、昨日ジャケットの紹介をするのにデータを確認していたら、なんとこのジャケットとセットアップ提案されているパンツ、今迄に一度も紹介していなかった、という事が発覚。こりゃいけない、という事で折角なのでセットアップでの着用も提案出来るのでこのパンツの方も紹介しておこうと。こちらは前述の通りで紹介漏れしていて、ブログで紹介するのは初めてです。

さてこのパンツ。先に書いておくと後からの写真が縒れた様になって写っているのは適当に撮ったからではありません。初期のアレフルードのパンツ、パターンをパンツ専業メーカー以上に凝った結果、お尻側を立体的に作り過ぎるぐらい作っていて、平らに置いて写真撮ろうとすると難しいのです。ボコッと股の付け根を立てて撮れば問題ないんですけど、それだと全くこのパンツのシルエットというかお尻へのフィットと動き易さへの配慮が伝わらないので。

生地については昨日紹介しているジャケットと同じなのですが、パンツのディテールとしては細かく凝っております。まずウォレットチェーン等が付けられるキーループがマーベルトしたに付いていて、更にフラップ付きのチェンジポケットがマーベルトと被せず独立して付けられています。コーデュロイパンツのフロントディテールとしては他になかなかない仕様です。更に背面の仕様もかなり凝っていて、まずシンチバックで尾錠が付き、左右のポケットは両方とも片玉縁フラップポケットで片方はボタン留めですがボタンはジャケットと共通でレザーの包みボタン。そして玉縁の両端をレザーパッチで補強しております。

こうやって書くと私自身改めて感じ入ってしまいますが、初期のアレフルード、本当にやり尽くしております。パターンとディテールと生地、全てにおいてこれでもかとばかりに作り手の情熱を注ぎ込んだパンツです。断っておきますが最新コレクションのパンツがこの頃の物に劣るという事を書いている訳ではありません。こういう喩えが判り易いかどうかは別にして、ラーメンに例えるとトッピングが多い物が常に最も美味しいとは限りません。究極に美味しいスープが取れれば麺とスープだけの方が麺の素性もスープの素性も楽しめようというもの。逆に高次元でスープと麺とトッピングのバランスが取れている物はそれはそれで素敵な出来映えになります。その多様性こそが楽しいのであって、それは食べ物であっても服であっても同様です。ただここにコストという問題が入ってくると又別の話になってきます。

かなりリアルな所に踏み込んだ書き方になりますが、原価率が高ければ良い物だ、というのは一面的な見方なのです。そりゃね、事業継続に問題がないのであれば薄利多売という言葉もありますし、ハイレベルでそれなりな価格の物を作ってそれでなんとか廻るのであれば良いのですが、世の中ままならないもので。薄利多売はファストファッションやボリュームゾーンのある程度以上の数が売れるという前提でのみ成り立つ言葉です。しかしその気持ちを忘れてはいけないと長年この仕事をしていてもことある毎に我が身を戒めておりますが、自分としては生地もパターンもディテールも入れられる限りの思い入れを形にして提案したい、と思う情熱なくしてはならない、と思うのです。ただそれだけでは事業として継続して行く事は出来ない。これが花火の様に一発打ち上げてはいお仕舞い、というのであればそれはそれで良いのですが、人生は続くしブランドであっても店であっても継続してなんぼでしょう。ただその為に妥協する、小細工に走る、そんな自分を正当化する、同じ様な発想で宣伝や露出によって本質を糊塗する、そんな風になってしまうのは残念でしかないですが、そうでなくてもそこには必ずコストという壁が立ちはだかります。

如何に自分の思い入れを組み入れつつ、コスト面で事業が継続出来る所をクリアし、更に価格設定も自分で考える値頃感に対してビジネス的な現実とどう折り合いをつけていくか、というのがシビアに状況をジャッジして続けていこうとすれば必ず問題になってきます。最初の段階では情熱とそこに注ぎ込む手間隙とに対して自分をもカスタマーとしての立場から価格設定を考えるのですが、続けていく事を考えたらそれじゃ駄目なんだ、という事を自覚せざるを得ないのです。その中でどれだけのクリエイションを見せていけるのか、という事に悩み、その中でなんとか遣繰りをしながら現在に至る評価を積み上げていけるのは本当に凄い事なのですが、このパンツにはまだその初期の模索時期の作り込みと生地の当て込みとそれに対して頑張った価格設定(税抜28,000円)というのが色濃く反映されております。現在のアレフルードのドレス仕様の内装のパンツ、基本3万オーバーですから。

だからこそこれ、お勧めなのですが、現在Mサイズで2本残すのみです。履けるサイズの方には寒いこの時期、暖かいウール混で畝の凹凸もはっきりとした良い感じなコーデュロイのパンツ、是非試して頂きたいものですね。勿論その為に連チャン紹介しているので、セットアップで着用して頂ければそれはそれで美味しいと思います。バラバラで使って全く問題ないですし、組み合わせて使えばカントリースタイルな冬のカジュアルスーツとしてマフラーを巻けばそのまま真冬でも過ごせますので。あ、丈がクロップド丈なので真冬は足下はトリッカーズのモールトンに代表される様なカントリースタイルなブーツをぶつけると良いでしょうね。季節が進んだら短靴でも良いですが。
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