October 19, 2024
秋の新作紹介 vol.17 CANTONの1963XX Denim Late 1940's Railroad Worker Coverall Jacket “#1963-715”
いや暑かったは暑かったのですが、これ真夏日ではなかったんじゃないでしょうか。予報では東京近郊では観測史上最も遅い真夏日になるという事でしたが、確かに暑かったですけど30℃にはなっていなかったんじゃないかと。でも明日の最高気温が20℃という予報は間違いないみたいですね。しかしまぁ、これじゃ秋服を買う気にはならないよな、と諦め気味に過ごしておりましたが、そんな中で出荷連絡がなかったのと佐川が今日ワンオペで昼前に届かなかった事もあって全く想定外だったのですが、コブマスターから今シーズンのアウターが届きました。これが非常に良い面しておりまして、しかも価格があまりに安い事もあって、暑いですねぇ、と汗かきながら立ち寄って下さったお客様がこの暑さにも関わらずこれだけは押さえておこうとお買い上げだったり取り置きだったりで押さえていかれました。まぁなんと言ってもカネルやルミノアの長袖Ｔシャツよりも安いので、そりゃまぁ流石に動いちゃいますわな。
でも一応中綿の入っているハーフコート的な物なので、まだ当面実用は無理。となるとこのタイミングで紹介するなら気温が戻ったら丁度良いと思われるカバーオールの紹介を本日はしておくことにします。
CANTON OVERALLSの1963XXデニムで作られたラインナップの中でヴィンテージリーバイスにあるディテールではないアイテム２型の内の１つ。もう一方はジーンズ誕生以前のリベットを打っていないワイドシルエットのトラウザース仕様のワークパンツ。それに対してこちらもリベットボタンですけどリベットは打っていない1940年代の鉄道作業員用のヴィンテージカバーオールの際立つディテールを組み合わせた理想的なカバーオールを目指したディテールてんこ盛りな１着です。
ぶっちゃけヴィンテージディテールであってもあまりジージャンのディテールって積極的に取ろうと思わないんですよねぇ、個人的には。元々カバーオールズ(ジャンプスーツ)、いわゆるツナギを腰部分でぶった斬って上下にセパレートにしたのがジーンズとジージャンの始まりですから、それでジージャンの着丈が腰丈なのであって、その由来を活かしてヴィンテージファッションとして着るなら良いんですが、ジャケットとして着るのにはやはりジャケット丈のトップスの方がバランスが取れると思うのです。ですがここで一つ問題が。そう、同じデニムで作られたアイテムでジーンズとカバーオールという組み合わせは調べれば判りますがどうにもないんですよねぇ。勿論ジーンズジージャンの組み合わせで作っているところは多々あるのですが、基本スーツで作られるとなると、カバーオールにはオーバーオールという組み合わせであって、どちらもライトオンスなデニムで作られていてもデニムとしてヴィンテージの味わいを今に伝える本気なデニムで作られた物はまずありません。そういう意味では同じデニムで作られたジーンズとカバーオールの組み合わせ、理想的じゃないでしょうか。
で、今回はジージャンを差し置いてカバーオールをセレクトしまして、先に紹介しているジーンズと同じ生地のカバーオールという提案をする事に致しました。
これが細部に渡ってディテールが凝らされておりまして、まず特筆すべきは袖が２枚袖、ジャケットと同じ２パーツを使って作られた袖で立体的なカーブを描いており腕の上げ下げが楽。更に胸から裾にかけて緩くＡラインを描いていて、中に着込んだ上に着ても動き易いパターンで設計されております。
そして左胸には時計やペンを収めるディテールの変則的な形のポケットを、右胸の内側には内ポケットを配置。そしてスクウェアな各パーツと地の目に沿った方向のパーツには全てセルヴィッジ部分が入る様に裁断しております。そしてエリの裏にはしっかりと綿テープを折り曲げて縫い込んだタブがつけられておりますが、ジーンズと同じく敢えて革パッチ等のブランド主張をするパーツは使わず、小さなピスネームだけを付けております。
この完成度の高さはなかなか無いスペシャルな作りのカバーオールです。サイズは36・38・40の３サイズ展開、価格は52,800円(税込)です。ジーンズに比べて数をそこまで取っておらず、３サイズとっているので各サイズの数も少ないですから、これはというカバーオールをという方はお早めに。そして当然ですがヴィンテージディテール満載のジーンズと凝ったディテールのカバーオールをもう今後作られる事のないスペシャルなデニムで作られたアイテムで揃えておきたい、という方は更に早めの対応をお勧めしておきます。
明日は一気に気温が下がる様ですし、同じぐらいのウェイトで羽織れるカバーオールでこれでもかという造り込みをした１着を銘作紹介で。お楽しみに。
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